性ホルモンとは何か?

ホルモンとは、ギリシャ語で「呼び覚ますもの」または「刺激するもの」という意味である。生理学的にはビタミン、酵素などと共に極微量でも極めて強い生理作用を持った化学物質の総称である。

このホルモンはビタミンと違って、ほとんどが人間の体内の内分泌腺で作られ、直接血液中に放出されている(これを内分泌という)。しかも、これらのホルモンには、すでに述べたように 指向性があるので、血液によって特定の標的臓器に運ばれていく。標的臓器には、それらのホルモンを受け入れ結合して、特定の作用を発揮する「レセプター(受容器)」というものがあることも今世紀の中頃からわかってきた。

このホルモンには、つぎのような大きな生理作用がある。第一は発育、成長作用である。たとえば、性器や副性器、骨格、筋肉などの発達に関する作用である。第二の作用は白律神経機能と衝動的行動を調整する作用である。たとえば、急激に気温が下がったときに、血管を収縮させて体温の発散を防ぐといった作用である。第三の作用は、体の内部環境の維持調整である。たとえば、電解質や栄養素などの処理・蓄積作用などである。このほか、下等動物の保護色や昆虫などの変態、変色などの発現なども、すべてホルモンの作用である。

現在では、ホルモンには血圧を上げるホルモンや、血糖値を下げるホルモン、子宮内膜を増殖させるホルモンなど、作用が異なる各種のホルモンが二十数種類発見されている。

さて、これまで発見されている数多くのホルモンのうち、性器や生殖、性徴、性機能、性欲、性行動などに関したホルモンを、特に「性ホルモン」と呼んでいる。人間の体内で性ホルモンを生産しているところは、下垂体、性腺(卵巣、睾丸)、副腎皮質、 妊娠中の胎盤などである。最近では間脳の視床下部などでも性ホルモンが生産されていることがわかっている。

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